どくんどくん2 ~あの空の向こう~
会場に悲鳴のような泣き声が響いていた。
僕は、ゆうじの笑顔がまぶしすぎて見つめることができなかった。
どうか、ゆうじにもっと幸せを味わってほしい。
ゆうじに、恋を知って欲しい。
ゆうじ、お願いだから期限付きの命だなんて・・・言わないで。
僕は、心の叫びを声にした。
「いやだーーーーー!!!!!ゆうじーーーーー・・・」
僕の声は、会場中の声にかき消されて、すぐそばにいるゆうじに届くことはなかった。