溺れる記憶
ムギュッと効果音がつくような感じで両頬をつままれる。

「紗耶香!!テメェどれぐらい探したと思うんだ!!」

「……?」

頬をつままれたまま首を傾げると、さらに目の前の少女は顔を歪める。

そう、般若の如くに。

「コンノヤローッ!!テメェがいきなりいなくなるから探したんだぞ!!?」

「…ごめんなさい」

「今度から気を付けな」

頬をつまんでた指を離すと髪の毛を掻き上げる。

「さーやかー!!ミズキ先輩!!行きますよーっ!!!!」

「今行くで待ってろ!!」

先に繁華街の方に行った少女達が私達を手招きして呼ぶ。

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