加納欄の接触 シリーズ17

加納欄の接触 シリーズ17

その人とは、以前にも会っていたことはあった。

「今何人か出払ってるが、半年南署に研修に来た、本庁１課の園田慎吾君だ。苫利と組んでもらう。欄君は大山と組んでくれ」

課長命令だった。

今、署に残っているのは、あたしと、苫利先輩と、祥子先輩と、鮎川さんだけだった。

その中で、喜んだのは、苫利先輩とあたし。

苫利先輩は、思いがけないところで、本庁の人と顔見知りになったのだ。

あたしはと言えば、ご存知のとおり、大山先輩と、行動できるのである。


どーぞどーぞ(^O^)


半年と言わず一生お２人で(^O^)


「加納君。身体は、大丈夫なのかい？」


え？


園田さんに、付き添って来た？年輩のオジサンに声を掛けられた。

「はぁ……健康、ですけど……」

あたしは、その人を見て答えたが、誰かまでは覚えていなかった。

「欄ちゃん！参事官の園田さんだよ」


え(@_@)？


なんで、そんな人が、あたしの名前知ってんだ？


「記憶を無くしたって聞いてね」


あ。


あ～。


「記憶は、戻ったのかな？」

園田参事官は、優しく笑いかけた。

「いえ、残念ながら……。事件のところだけスッポリ落ちてるところがあります。でも、日常に支障はないので、勤務してるんですけど……」


ダメ、なのかな……。


「……そうか、スッポリ、ね。まぁ、あんまり深く考えないことだ。記憶が戻った時は、是非知らせてくれ」

そう言って、あたしの肩を軽く、ポンポンと叩くと課長に軽く挨拶をすると、南署を出て行った。


園田……。


ソノダ……。


あ～っ！


園田って！


「園田って、園田慎吾さんと、同じ名字！」

あたしは、思惑、大声で叫んでいた。

苫利先輩は、あきれ顔だった。

今更？

って、顔だった。

そして、その園田慎吾が、あたしに、挨拶をしに来た。

「久しぶりです。加納さん」

握手を交わした。

「お久しぶりです」

「合同捜査以来ですね。これからしばらくお願いします」

「こちらこそ。それにしても園田さんって、偉いお父様おもちだったんですねぇ」