S兄彼氏。
この状況だし、とっさに言っただけの言葉だろうとは思うよ。
でも…それでも、『俺の女』って言ってくれたのが、たまらなく嬉しくて…。

周りにいる人、みんな聞こえちゃってるよ?・・・なんて。
あたしの心臓は、どんどん鼓動が高鳴る。


「す…すいません」

犯人は、30代くらいのサラリーマンだった。
でも今はもう、そんな事どーでもいいんだ…。

犯人に怒鳴る金指くんを、横からずっと見つめてた。
不謹慎だけど、少し幸せをもらえた時間でした。


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