S兄彼氏。
いつもの道が、ちょっとだけ違う気がするのは・・・
きっと、金指くんといるから。
「お前は俺の隣にいればいいんだよ!」
「・・・え?」
今、さらりと言ったけど・・・
・・・えぇっ?!!
な、何て返せばいいのっ?
「・・・そーだね」
勢いにまかせて、そう呟いてみた。
すると金指くんは、少し驚いたような顔でこっちを向いて・・・。
あたし達は、手を繋いだまま、顔を合わせて微笑んだ。
「ありがと・・・助けてくれて」
あたしの中の感情を受け入れたら・・・
少しだけ、素直になれた。