S兄彼氏。
「あああーっと! しっつれぇーい・・・!」

え?!!

グイっ・・・

「ひゃあ!」

ゆ、唯・・・??!

気がつけば、唯に手を引かれて2人一緒に教室の中。
春香はフリーズ。

や、あたしもびっくりして、涙なんか止まりました・・・。

「あ、ちょっと忘れ物で・・・すいませーん♪」
思いっきり作り笑いの唯。
「ほら、取ってきな!」
あたしの耳元で囁く。

「ぁりがと・・・」

小声でお礼を言って、小走りで机まで向かった。
求めてた携帯も無事(?)Get。
ホッ・・・。
胸を撫で下ろし、唯のもとへ。

「じゃっ! お邪魔しましたーあ☆」
笑顔で去っていく唯。
それに引かれてあたしも・・・。
「ぉ、お邪魔しましたー・・・」
そそくさと教室を出た。

突き刺さるような春香の視線は痛かったけど、そんなのには・・・負けないもん!
悪いのはそっちでしょ! ・・・って、あたしがそう思った時、唯が窓越しに春香を睨んでた。

「唯、つよーい」
「あー、スッキリ♪」
あたしたちは、わざと春香に聞こえるように笑った。




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