ヒミツの梓ちゃん
「いやぁ待たせてすまないね。私がこの事務所の社長です」

「あの・・・面子1人足りなくないですか?」

「ん?あぁ、なんかピンとくる子いなくてね」


えぇ~・・・じゃぁどうすんだよ。早く歌いてぇよ




「社長」


きれいな声が聞こえた

顔を上げると声にぴったりなきれいな女が立っていた


「おぉ雛か。どうした」

「いや・・・誰が受かったかなって・・・」

「あぁ、君が選んだ人ばかりだよ」


こいつ・・・オーディションのとき審査員席にいたっけ?

他の奴らもそんな顔をしてる



「この人はさっき眼鏡をかけて鬘をかぶっていたからね
 わからないと思うよ」


あぁ、なるほど・・・
ってなんで変装してたんだよ!!
今もサングラスしてるし・・・




「ここだけの話、この子はあの雛ちゃんだよ
 今人気のアーティストの」






・・・・・・は?

「「えぇぇぇ~~~!!?」」



な、なんでそんな大物が?しかも言っちゃっていいのかよ社長!


「・・・あら?1人足りなくないですか?」

「そうなんだよ。ピンとくる子がいなくてね。
 ・・・そうだ!君がhairsのメンバーに入るかい?」



おい社長!!大物にそんなこと頼むのかよ!

いや社長だから頼めることかもだけど・・・

でもこれ以上仕事増やしたらこの人倒れちゃうぞ?

ただでさえ他の歌手より仕事多そうなのに・・・


「う~ん・・・いいですよ」


いいのかよ!


「本当かい!?ありがとう」


えっ・・・真面目に?本気?






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