日常心
無題
+感触+


その手が君だと
殺されることは
恐怖ではない
悲しくもない

殺されるという言葉の
意味もわからなくなる

君の手が口と鼻を塞いで
一瞬 体が萎縮するのは
本能。
だから それは真意じゃなくて
すぐに力が抜けて
安らかな気持ちになる
身を委ねる

僕の命の終わりが
君によってやってくる

そんな幸せは どこを探しても見つからない

君を好きになったから
君が僕をみつけたから

僕は存在している
僕は生きている

お互いが存在の理由
だから
君の手の感触で
ただの肉の塊になっても

それは
自然なことなんだ
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