Turning Star
~藍side~



「麗!?
 ……隼人、恵、今から少しだけ、この子をよろしくね?」



そう言って、私は、スッと高く手を翳した。






















「水の防御壁、…………展開せよ。」



そう言いながら、頭の中に、円形のドーム状の空間を描く。
そして、その手をゆっくりと振り下ろすと、薄い水の膜ができた。





























「一先ずは、……これで、どうにかなるかな。
 あとは、……恵、私達のいるこの空間ごと、外へ飛ばしてくれない?」


私は、ふぅと息をついた。
シールドを作るなんて、やった事がなくて不安だったけど、
意外に出来るものなのね。
それにしても、水を使う事なら、この能力は使い勝手がかなり良いのかも、と
自身の能力の側面を知ったような気がした。















「おっけー、任せて。
 麗、藍、……お疲れ様。」


気遣うようにかけられた声に、私はグッと握り拳を作った。
私はまだ大丈夫よ、そして、麗を護ってあげてね、……その2つを示すために。
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