Turning Star
その間も、風のブーメランは、速度を落とす事なく、
此方へと落ちてくる。
そして、それが、私の作り出した水の守護壁に触れた瞬間、
ピリッとした痛みを感じた。
そして、それは、容赦なく、守護壁を貫こうとする。
























「あ、あぁ、……いやああああああ!」


突然の私の尋常じゃない悲鳴に、2人は慌てた様子で此方を向いた。
精神力が物凄い速度で削がれていくのを感じる。
























「あああっ、……もう、駄目…………。」



それと同時、パチンと何かが弾けるような音がした気がした。
すなわち、守護壁が破壊されてしまったという事。
ブーメランは、守護壁を破壊しただけで、此方には及ばなかったけど、
辺りには、その衝撃で煙が充満した。


































「誰か、……麗を守って!」


そう叫ぶのが精一杯で、私はそのまま意識を失った。
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