Turning Star
そう、私は、最近原因不明の不眠症に悩まされています。
原因は分からないよ、言った通りの意味、原因不明だから。
とにかく、意識が飛ぼうとすると、何かに邪魔されちゃうの。
だから、睡眠の質で言うと、レム睡眠ばっかりなのよね。
深い眠りがない、ずっとうたた寝みたいな状態。
























「まだ大丈夫だけどね。
 あと1ヶ月、この状態が続けば、少々やられちゃうかも。」



「ある意味、あんたの低血圧が功を奏しているのかもしれないわよ。
 朝、感覚が鈍感だから、疲れも受け流しているのかも。
 まぁ、どうしても危なそうだったら、あの人の所へ行きなさい。
 私もついていってあげるから。」


「失礼な……。
 いや、それよりも、あの人って誰?」


「あんたも、噂くらいは聞いた事あるでしょう。
 最年少にして最強の占い師、時には、カードを攻撃にも使う。
 学園に侵入してきた魔物を退治してくれているのも、
 半分くらいは彼よ。
 そして、何よりも、噂に名高いのが、…………今までに、
 彼に分からなかった事は、何一つとしてない。
 彼は、タロットカードで、どんな人のどんな運命でさえも、
 いとも簡単に言い当ててしまう。」
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