Turning Star
~隼人side~






不意に、ブーメランのコントロールが出来なくなり、俺は、動揺した。
が、藍の尋常じゃない悲鳴を聞き、俺は、我に帰った。
直後、煙に視界が閉ざされた。
これじゃ、誰がどこにいるのかも分からない。


















「誰か、……麗を守って!」



その声が、脳内に木霊した。
傍にいなかったら、……探さなきゃいけない。
確か、水の守護壁は、大体半径が15mくらいだったはずだ。
目測だから、1mm単位まで正確ではないけど、
だから、きっと、……その範囲内にいる。






























麗は、たぶん、まだ意識を失ったままだ。
だから、呼んでもきっと返事はしてくれないだろう。
俺は、そう思い、無我夢中で探した。
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