Turning Star
「ふふ、なかなかやるじゃない。
 …………なら、此方も、手加減はするけれど、奥義、使わせてもらうわね?」


あぁ、……私がけしかけた事だけど、今更ながら、カトリーヌが気の毒だわ。
何故なら、アイザの使う奥義は、……文字通り、容赦がないから。































「氷の十字架よ、……彼の者を縛りつけよ。
 冷たい呪いを、貴方に捧げましょう。
 二度と離れる事のないように、そうすれば、永遠は不変となる。
 ふふ、悪く思わないでね?
 ……苦い味わいを、……氷華流奥義、絶対心身触氷華。」





次の瞬間、カトリーヌの背後に氷の十字架が現れ、アイザの掌から、
無数の小さな氷の毒牙が作り出され、彼が逃れる間もなく放たれた。
彼は、氷の十字架に縛りつけられ、その上から、更に氷の壁で覆う。
早くも毒が回ってきているのか、彼の表情は、見る見るうちに苦しそうになった。
< 156 / 169 >

この作品をシェア

pagetop