Turning Star
「あらあら、やっぱり苦しそうね。
 まぁ、もう少ししたら、貴方の助けが来るわ。
 ……それまでは、せいぜい贖罪の時間を満喫しなさいな。」


そう言って、アイザは、傍観する事に専念するようだった。
何とも、サディストな彼女らしい。


































実は、あの氷の牙には、相手の心を蝕む毒が入っていて、
文字通り、囚われると、色々と精神面に働きかけられる。
嫌な記憶を幻覚として見せられたり、自分が殺される場面を想像させられたり、
はっきり言って、どんなに強固な精神を持つ相手であろうと、
何らかの精神の異常をきたす。
その上、冷気からは逃れられない。
これこそ、氷の十字架による心的呪縛、氷華流奥義、絶対心身触氷華。
そして、対象が意識を失うと、その精神力の強さに応じて、
対象を覆っていた氷の形状が変化して、美しい華を咲かせる事から、
氷華の名がつけられているのだという。
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