Turning Star
「なるほどね。
 それじゃあ、……始めるよ。
 …………落ち着いて、ゆっくりと瞼を閉じて。」



俺は、彼女が目を閉じたのを確認して、
机の上に全てのカードを円状に配置した。
相手によって、俺は、占いの仕方を変える。
というのも、俺の占いは、一般的な占い師がするような型のあるものではなく、
能力としてだから、我流だ。
俺の独特のスタイルは、そのためだ。
円上配置、シャッフル、二者択一etc...。
今回は、一番目をチョイスした。



































彼女は、瞳を閉じたまま動かない。
息の音すらも聞こえない。
彼女、色々な意味で大丈夫なのか?
そう思いながらも、俺は、彼女に語りかけた。










「テーブルの上に、カードを円状に置いた。
 目を閉じたまま、手に取って触って、
 これだと思ったものを1枚選んでほしい。
 さぁ、…………どうぞ。」






俺の声に、彼女は特に動揺した様子もなく、
カードに触れ始めた。
俺は、暫くその様子を眺める事にしたのだが、
思いの他、彼女は、すぐにカードを選んだ。
触れたカードの枚数は、見た限り約3枚。
どうしたものかと、内心思った。
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