Turning Star
だけど、あの子は、不意に寂しそうに微笑むの。






「人間っていうのは、醜い生き物なのかな?
 改心するって、そんなに難しいのかな?」


「この世界を創ったのは、一体誰だろうね?
 神様かな? それとも、女神様かな?
 それとも、全く別の誰かなのかな?」


「夢の世界に行ってみたい。
 時々、そう思うんだ。
 私だけの理想郷。
 でも、藍なら大歓迎よ。」



「世界は、今から5分前に創られた。
 藍は、こんな話信じる?」






私なんかにはとても答えられないような、
普通に生きていれば見逃してしまいそうな、そんな盲点と共に。































彼女は、空想家、夢の世界の住人、どこか遠い世界から来た人のように思えた。
そんな言葉を聞く度に、私は突き放されたような焦燥感を覚えた。
別に、自分の意見がないわけじゃない。
だけど、そんな突拍子もない話に、答えられるはずがなかった。
< 34 / 169 >

この作品をシェア

pagetop