Turning Star
「麗、あなたの能力は召喚よ。
 それも、かなり特殊なものなの。
 必要なのは、触媒と、あなたの言葉。
 それによって、あなたは、とても高度な召喚が出来るの。
 でも、その代わり、……あなたの命をも犠牲にするのよ。」



「え…………?」












言われている意味が、よく理解できなかった。
私の能力は、召喚。
そこまでは分かった。
だけど、私の命を犠牲にするって、どういう事なの……?




























「昨日、麗は、隼人に占ってもらって、
 その後の事、どこまで覚えているかしら?」



「え、……っと、……好きな事を聞かれて、
 カードを1枚引いて、そのカードを見て、あの人は、
 酷く衝撃を受けていたみたいだった。
 で、その後は、……あ、私、それを見つめながら、
 何かを言ったような気がするわ。
 えっと、確か、…………何だっけ……。
 ……んーと、あっ、そうだ!
 ≪吹き抜ける風は、どこまでも穏やかで、
 その優しさは、永遠に変わらない。
 空間に命を与え、大地を吹き抜ける風は、
 どこまでも慈愛に満ちている。
 風の精霊ティア、いつの日も巡り巡る者よ、
 我の元にその姿を現せ。≫
 確か、私はそう言ったはずよ。
 でも、……そこまでしか覚えていないわ……。」

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