Turning Star
「そこまで覚えていれば、上出来よ。」


そう言って、彼女は微笑んだ。
微笑むと言っても、苦笑の方が表現的には近いかな。
呆れたように、そして、どこか寂しそうに。























「でも、その後、急に眠たくなって、
 ……ねぇ、藍、私、あの後どうなったの?」





そう、その後が肝心だと思う。
でも、思い出そうとしても、全く思い出せない。





























「これは、私が見たわけじゃないのだけど……。」



藍は、そう前置きして、再び話し始めた。
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