Turning Star
「やっぱり、隼人の言った通り、真の目覚めを迎えたみたいだね。
 で、僕が何をしに来たかっていうのは、単刀直入に言うと、
 ……君をSSクラスに送り届けるために来た。
 あそこのクラスは、どうも曲者が多いからね。
 クラス変更の時には、僕が同伴する事になっているってわけ。
 で、律儀な君の事だから、最後にお別れをするだろう。
 それが済むまでは待ってあげてほしい。
 そう言われているからね、……まぁ、僕も、その気持ちは分かるし。」




「……そう。
 それじゃあ、盛大に遅刻してしまわないうちに、
 早く行きましょうか。」



















どうして、こうも見透かされてしまうのだろう。
あの人は、単に占いだけじゃなくて、もっと根本的な所も、
他の人よりも優れているのかもね。
そう、自分に結論づけて、私は微笑むと、歩き出そうとした。
が、それを、恵は軽く制した。


























「……どうしたの?」



「待って。
 遅刻、したくないでしょう?」



「……えぇ、そうだけど。」



「それじゃあ、僕の、まだ誰にも打ち明けていない、
 もう1つの能力を見せてあげるよ。
 ちなみに、これを知っているのは、僕の父さんだけ。
 ふぅ、…………時間よ、逆行せよ。
 今から、30分前へ。」



恵がそう言うと、急に、強烈な浮遊感に襲われた。
気分が悪いとかはないけど、足元が覚束ない感じだ。
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