Turning Star
「……奇遇ね、私も同じ主義よ。」



どう返事して良いか分からなかったから、
無視を決め込もうかとも思ったけれど、気付いたら、
勝手に口が動いていた。
自覚のない分、恐ろしい不可抗力だ。
恵は、一瞬驚いたような表情を見せたが、
次の瞬間には、柔らかく微笑んだ。























「ここがSSクラスだよ。
 ちなみに、隣が、僕のいるSクラスだよ。
 僕達は、飛び級。
 だから、1年だけど、3年の先輩方と一緒のクラスってわけ。
 よくよく考えたら、麗も先輩だけどね。
 何か気付いたらタメになっていたから、このままで良い?」




「良いわよ。
 ……その方が、何か友達みたいで嬉しいから。」












見せない本音は、ポツリと呟く。
案の定、恵は目ざとく聞き返してきたが、
それを軽くあしらって、「入って良いのよね?」と聞いた。
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