Turning Star
「さぁ、どうぞ。」


「ありがとう。」




僕は、置かれたコーヒーカップに、そっと口をつけた。
少しだけ飲んで、カップを置き、向かいに座った父さんに向き直る。



















「……で、大事な話っていうのは?」



僕は、話を切り出した。






「あぁ、それはな、…………実は、この学園の結界は、
 あと2日で破られる。」


「は……?
 ……ちょっと待って、何で結界が破られるような事になっているの?」




まず、それが信じられなかった。
僕の父さんは、優れた結界の能力の持ち主だ。
この学園に侵入者がやって来た事がないのも、
そもそも、侵入する事が出来ないから。















「どうやら、向こうは、相当な手練らしい。
 少しずつ、結界を薄くしていって、最終的に破壊するつもりだろう。
 何が目的なのかは分からないが、この手口、俺の父、
 恵から見たら御爺さんに当たる人から聞いた覚えがある。」


「一体、…………何者なの?
 父さんの結界を壊すなんて、普通じゃ出来ない芸当だよね?」
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