切ナクテ、恋シイ、ヒト。
アタシは持ち前の好奇心からなんとなく伊勢田 優だとはわかっていたけれど
はっきりと顔を確かめたくなり場所を移動しようとした。
そのとき椅子に足が当たってしまった。
ガタン!
「誰!」
しまった!
気づかれた。
アタシは諦めて彼の前に姿を現した。
そして聞いた。
「それ・・・ハイネ?」
「あ?美月・・・?
そう、ハイネ」
「その詩もきっと恋の詩の種類なんやろうね・・・」
そう答えながらも彼の表情を確かめた。