切ナクテ、恋シイ、ヒト。
そして金曜日、夕闇の中。
優を待つアタシ。
このまま彼がアタシをどこか・・・
ここじゃないどこかへさらってくれないかな
・・・なんて夢みたいなこと
都合よく考える。
四条河原町はこの時間、たくさんの人が行き交う。
みんなどこへ行くんだろう?
どこへ帰るんだろう?
アタシは・・・。
そんな中、少し遅れて優がやってきた。
「待った?」
アタシはその声に顔を上げて黙ったまま首を振った。