想い×絆
休み時間になると、次が体育の授業なので皆体操服に着替え始めている。


ええっと…取りあえずあの子にお礼を言おう。



「あ、あの…」


「ん?」

すぐに反応してくれた彼女は、ぱっちりした目にふっくらした唇が印象的だ。


「えっと、さっきはありがとう。なんか助けてもらっちゃって」

「…あぁ、いいよ別に!ああいうのは放っておけないタチなんだ」


横顔から見ると、少し鼻が高い。なんかハーフみたいだな。

「ところで、教科書で隠して何か読んでたみたいだけど何読んでたの?」


「え?、あぁ…ちょっとなんて言うか…マンガ!」

もちろんウソだけど…さすがに恥ずかしくて言いづらい。
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