想い×絆

｢どうしたの?悩み事?｣

莉世が心配したような表情で聞いてきたが、和美は黙っている。


｢いや、言いづらいなら無理して言わなくていいよ!…まぁ…莉世も気になるよな｣

｢そりゃ気になるよ｣


その時和美が顔を上げた。

｢あの…実はさ…｣

｢うん｣


｢私……今、好きな人がいるの!｣

私達から目を反らすように、顔を真っ赤に腫らして言った。


｢マジ?｣

｢うん…大学生の先輩なんだ。｣

体操座りした状態で、腕の中に顔をうずめる和美。


｢キャー!!青春だねぇ!｣


｢声が大きいよっ｣

私の頭を叩く莉世。