想い×絆
―入学式から、2週間経った頃だった。


とある英語の授業で、こともあろうに私は教科書を忘れてしまった。


…わ〜!どうしよ〜!!困ったな〜!初っ端から教科書なしで授業受けるのはさすがにまずいだろうから、隣の席の人に見せてもらわないと…


右側の席を見ると、運の悪いことに欠席だった。

え〜!!よりによって欠席ー?!左側は…持ってる!!…ちょっと話し掛けづらいけど、迷ってる場合じゃない!


「あ、あの〜…ちょっと教科書忘れちゃったんで見せてくれる…?」


若干赤みのかかった短髪頭の彼は、無言で教科書を差し出した。

「…ありがとう」


チラッと横目で見てみると…
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