想い×絆
「夢月君本当に早いねぇ、私も負けないもん!」
「俺には勝てないよ〜」

羨ましいなぁ、あんな自然に夢月君と馴染めて…私も中に入りたい。


「あっ!」

コンッ

…痛っ??!

ふと机に視線をやると、さっきまで夢月君が持っていた水色のシャープペンがあった。…これが頭にあたったのだろう。

「夢月お前調子乗ってたから手滑らしたんだろ〜花枝に謝れよー」

…なんか気まずい雰囲気。

「ご、ごめん…」

取り敢えず、私はすぐにシャープペンを返した。

…無言で返しちゃったし…。なんか一言言えよ私!!

「あの花枝」

「夢月この問題教えてくれよ、分かんねぇ」

「え?…あぁ、これはさっき解説してたから簡単だろ。この公式を…」


…今私の名前呼ばなかった?

一瞬しか顔は見れなかったが、何かを心配してたような表情を浮かべていた。

結局お互い消極的なので、今の所何も発展がない。




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