君といっしょ。

.゚*蓮*゚.


『龍が死んだって、ウソだろっ!!?』


美愛が教室から出て行くのを、追いかけて止めようとした先生に、怒鳴り付ける。


別に教師が悪い訳じゃねぇのにな。


でも、ここで何か言わなきゃ、アイツは…美愛は連れ戻されるから…。どんなに傷つけられても、アイツはまだ龍のことが好きだから…。本当に嫌いだったら、こんなことはしねぇ。嫌いな奴のために、泣きながら走ったりなんかしねぇよ。


『好きな奴のとこにくらい行かせろよ…』


それを聞いた先生は、黙ってうつむいた。



傷ついたアイツに、俺がしてやれることは、これくらいしかないから。




胸の奥が少し痛んだ。





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