君といっしょ。
名前を呼んだって、返事なんて返してくれる訳もなく…。事故のせいで、綺麗な顔に無数の細かい傷ができていた。その傷を一つ一つなぞりながら、
「痛かったね…。ごめんね…ぅくっ…。ご…っ…めっん………」
途中で、溢れる涙を我慢しきれなくなった。私は龍が死んだのを、顔を見る前まで、認めてなかったのかもしれない。顔を見て、名前を呼んでも返事がなくて…龍はもう生きてないって、分かった。
大切な人の死を認めるって、こんなに悲しくて、辛くて、自分が壊れそうになるものなんだと、初めて知った。
葬儀には親族や学校の友達、先生…沢山の人が来ていた。
龍…。
あなたが死んだことを、こんなに沢山の人が悲しんでるよ。だから、お願い…戻ってきて。浮気なんてもうどうでもいい。だからお願い。
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