君といっしょ。


それでも、高い学費を払ってまで高校に行かせてくれる両親のことを考えると、中退するのは申し訳なかった。なかには簡単には、簡単に中退してしまう人もいるけど、私はそんなことしたくなかった。



毎日、決まった時間に登校し、授業を受け、放課後はすぐに家に帰った。



龍がいたときとは正反対の私。



あの頃は、毎日が楽しかった。



毎朝同じ時間に、龍が迎えに来て二人で他愛もない話をしては笑い、登校した。学校に着くと、友達が駆け寄ってきて、女の子同士の話で盛り上がった。



授業時間は、真面目に取り組むのがほとんどだったけど、たまに休み時間から龍と屋上に行って、そのまま授業時間もそこで過ごしたりしていた。



放課後は、教室に残ってみんなと話したり、二人で寄り道しながら帰ったりした。



あの頃に戻りたい。
あの幸せだった日々に。


どうしてあなたは私を置いていってしまったの?私も連れていってほしかった。

あなたが居ないことがこんなに辛いなんて…





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