君といっしょ。


私だって、他人に触れられたくない過去がある。


できれば誰にも知られず、消してしまいたい過去がある。



だから、李都に聞いたことを後悔した。




それでも、李都と友達でいたいという気持ちに変わりはなくて…


李都をこんなにも傷つけておいて、嫌われたくない。まだ友達でいたい。そう思ってしまう自分がいた。



李都の過去を聞いて、何も思わなかったわけじゃない。


でも李都は李都。過去がどうだとか、そんなの関係ない。それに李都は変わった。自分の力で。誰よりも尊敬できる友達。



「李都…私、李都と友達になれてよかった。今もそう思ってるよ。」


『美愛…』


「李都は一番大切な友達だもん」





.
< 53 / 58 >

この作品をシェア

pagetop