超人気トップモデルができるまで【完】

ふわっ


…へ!?


気がつくと、あたしの視界一面には、マネージャーの胸。

マネージャーの右手で抱き寄せられていた。


きっと、あたしが泣きそうだったのを察知してくれたのだろう。



「マ、マネージャー!?」

驚きで、涙はひっこんでしまった。


「あのな、オーディションに一回や二回落ちたくらいで落ち込むなよ」


マネージャーがゆっくりと胸からあたしを離す。


「失敗は成功のもと!次に生かせば大丈夫」

ニッコリと、子供みたいな笑顔を見せる。


うわ…かっこいい…


「あの泉さんだって、たくさんオーディションに落ちてたらしいし」


あの泉さんでも落ちてたことあるんだ…


だから、逆にあんなすごい人になったのかもしれない。
< 100 / 152 >

この作品をシェア

pagetop