超人気トップモデルができるまで【完】
―ピルルルルッ
突然の音に、ビックリしてビクッと肩が上がる。
…電話だ…
電話の主は…"マネージャー"。
画面に映される"マネージャー"の文字。
眺めるだけで、なかなか出ることはできなかった。
後ろめたさがあるせいかもしれない。
それでも、急な仕事かもしれないから、出なければいけない。
泣いていたことがバレないように、呼吸を整えた。
ピッ
「はい…美鈴です」
『悪い!本当に悪いんだけど、もう一回事務所来てくれないか?』
「…はい、大丈夫です」
『悪いな。さっきゆっくり休めって言ったのに』
マネージャーも、すごく気を遣ってくれてる…
それが申し訳なくて、無理矢理明るい声を出した。
「すぐ行きまーす!」
顔を洗って、すぐに家を出た。