超人気トップモデルができるまで【完】


「"美鈴"って…いい名前だな」
「へっ?」


車の中で、マネージャーが唐突に話し出した。


「お前に似合ってるよ」
「そう?」
「"鈴"は止まってるとただの物だけど、動くと綺麗な音が鳴るだろ?」
「…はい」
「お前も、止まってるより前に進んでる方が輝いてるよ」


―ドキン。


は、初めてそんなこと言われた…


「モデル楽しいか?」
「へっあっうん!楽しい」

また突然の質問にビックリするあたし。


「ならよかった…実は、ちょっと不安だった」
「不安…?」


マネージャーの顔を覗きこむと、切なそうな顔をしていた。

泉さんのことを聞いたときみたいに。




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