超人気トップモデルができるまで【完】
「美鈴!」
「あ…マネージャー…」
外に出ると、偶然マネージャーと会った。
「お前、1次審査受かったぞ!さっき張り出されたの見た!」
「え…?」
受かった…?
受かったの…?なんで…
なんで?
あんなこと言われるくらい悪かったはずなのに…
「あたし、受かったんですか…?」
「え?…あぁ。1次審査、無事突破」
「うそ…」
「なんだよ、うれしくねぇの?」
「だって…」
さっきの出来事をマネージャーに話した。
2次審査まで、まだ時間があったから、ゆっくり話せた。
「そうか」
「…何がダメだったのかな」
「俺の指導が悪かったな」
「それはないです」
「お前は、雑誌のモデルたちのポーズを真似してないか?」
「え?あ、はい…。自分のポーズに自信ないし…」
「それだよ。自分を信じて。がんばったんだろ?」
悔しい、悔しい、悔しい、悔しい
悔しいのは、がんばったから。
なのに、認めてもらえなかったから。
「とりあえず受かったんだから、2次はもっとがんばれ」
「はいっ!」
もっとがんばる。
限界まで。