超人気トップモデルができるまで【完】
「美鈴!」
とぼとぼと家へと歩くあたし。
ある声を聞き、ハッとする。
「マネージャー…」
封筒を片手に、いつものように眩しい笑顔で目の前に立っていた。
「暗っ!下向いて歩くモデルなんて見たことねぇぞ!しゃんとしろっ!」
あたし、また下向いて歩いてたんだ…
下を向くのは自信がない証拠。
だめだね、あたし…
いつまでたっても暗いあたしに堪えられなくなってか、封筒から一枚の紙を出した。
「オーディションの応募用紙。受ける?」
「え…」
どうしよう…
自信ない…
「まぁいいや。明後日までに考えといて」
そう言うと、紙と封筒をあたしに渡して車に戻っていった。
オーディション…
オーディションかぁ…