超人気トップモデルができるまで【完】
学校に着くと、相変わらず皆の視線が痛い。
この視線には、いつまで経っても慣れなかった。
「あの子、Luvteenのみすずちゃんだー」
「かわいー!」
「Likeのポスターにも出てたよね!」
「かわいかったぁ」
なんて声はすごく嬉しくて、ちょっと照れる。
でも、
「あれ、井上美鈴って子だよ」
「あの子が?」
「地味なくせにねー」
「後輩のくせにナマイキじゃない!?」
なんて声も少なくはなかった。
でも、もう負けない。
誰に何と言われようと、あたしはあたし。
周りの声にくじけないよう、心の中で何度も唱えた。
モデルになってから、少し強くなった気がする。
昔の、いじめられる前のあたしに戻ってきてるのかな。