続・幸せの契約
「萩乃宮さん聞こえますか?私が解りますか?」



先生の声と顔がしっかり見える

「…はい。」


「よかった。
先程、ご自宅で倒れた際に破水しました。

幸い、胎児は充分に成長されてるので、このまま帝王切開のオペで胎児を取り出します。」



カチャカチャと金属音がする


「ま、待ってください。」

私は精一杯声を張り上げた

「え!?」

驚いた先生が私を覗き込む

「私、自分で産みたいんです。自然分娩したいんです。
だから帝王切開はしないでください。」
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