続・幸せの契約
「鈴さん?!」



ふと見上げると大和さんが分娩室に入ってきた



その顔は綻んでうっすら涙のあとが見える


「大和さんに…そっくりな…男の子です。」


大和さんは
私からゆっくり赤ちゃんを受けとると慣れない手つきで

しっかりと胸に抱いた


「パパですよ。
………生まれてきてくれてありがとう。」


そして
私の肩に頭を乗せて

「産んでくれてありがとう。」

囁くように涙混じりの声で言ってくれた
< 195 / 223 >

この作品をシェア

pagetop