続・幸せの契約
「安部、帰りに南松屋によってくれ。悠大の買い物をしたい。」



「かしこまりました。」



安部と二人で車に乗り込み流れる車窓を目に写す



萩乃宮家当主の第一子
将来的には跡取りになる悠大には

生まれた直後から
乳母や世話係にと世界中の有名人が名乗り出た



でも
鈴はすべてを拒否し
「この子は母親の私が責任をもって育てます。」


と言い放った


その時
初めて母親になった鈴の強さを感じたんだ


今までは俺の後ろで
萩乃宮の親族や世界に怯えていたのに…


いつのまにか
隣に立って
俺と同じ目線で胸を張って主張できるようになっていた
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