続・幸せの契約
大和さんの腕から解放される


ゆっくり瞬きを繰り返す私を見て大和さんが笑った

クスクス
「形勢逆転ですね。」

得意気に言われて
ますます赤くなっちゃう


「ず、ずるいっ!
もぉぉ!!」


恥ずかしくて
悔しくて
ドキドキが止まらない



「どうぞ。屋敷はあちらです。」


大和さんに促されて
膨れっ面のまま

連れてこられたのは

ヤシの木に囲まれた
芝生の高台に立つ
白亜の豪邸



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