あ り が と う
あたしはケータイに目を移した。 ヒロはそのヘンに通る女の子を観察し始める。

荷物もだいぶ片付いてきた時だった。 

「ねーね!俺さ、さっき此処に引っ越してきたんだけど。もしかしてモデルじゃない?すっげー可愛いもん!よかったら大阪案内してくれない?」

うーわ。 ヒロのナンパが始まった。

しかもアレって花きみのパクリじゃん? もっとマシな事言えよ・・・。

女の子2人はクスクスと笑いながらヒロをみる。 

明らかにヒロをバカにしている笑みだった。 まーいっか。

あたしは、ケータイに目を移そうとした。

・・・・え? アレって・・・今ヒロがナンパしてる子の彼氏じゃない?

かなり怖そうじゃん! やばくない??

あたしは急いでヒロにメールを打つ。 近づいてきてるじゃん!!

ヒロはメールに気が付いたけど、そのままポケットに入れなおした。

入れなおしてる場合じゃないって! 早く逃げないとヤバイから!

ボコられるってマジで。 ヤバイよ!! 逃げてってば~!!!!

 

    
< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop