年上カノジョに蜜な罠
ふぅっとため息を零すと
「しょうがないな」
「ありがとーっ」
嬉しそうに言うと、バックから教科書やら問題集やら、わらわらと取り出す。
思ってたよりは多くない。
…確か去年はもっと多かったかな。
「んーと…」
取りあえず、空欄になっている問題と似ているものを教科書から探して、まずは僕が理解する。
ちょっと難しいけど、これは僕にとっても勉強になるし。
…今年は受験だし?
もちろん、瑠璃と同じ高校に行くための。
「飲み物持ってきたけど、邪魔だったかしら?」
アイスティーが注がれたグラスをふたつ持ってきてくれたお母さん。
「いいえ、ありがとうございます!」
「ふふっ、疲れた時には甘いものがいいのよ?ハチミツとかね」
そう言うと、テーブルの上に置いて出て行ってしまった。
お母さん自家製のハチミツ入りアイスティー。
「あっ、おいしい」
もうすでに飲んじゃってる瑠璃。
続けて僕も飲む。
「さっ、続き続きっ」
少し休憩した後、また宿題に取りかかった。