年上カノジョに蜜な罠


ヨウってこんなに器用だったっけ?


そんな事を聞いたらまた、怒られそうだからやめとこっと。



「…うん、言っとく」


それにしても今日も人気だよなぁ、と面倒くさそうな口調で窓を見つめている。



瑠奈ちゃんの周りに集まる男子。


嫌な顔ひとつ見せずに、キラキラの笑顔を振りまいている。


なんとなく周りが光って見えるのは、瑠奈ちゃんのオーラのせいか。


それとも笑う時に目から光線でも出てたりして…。




僕らの視線に気付いたのかふと瑠奈ちゃんの顔が上に持ち上げられる。


ニコッと笑った後、手を振った。



苦笑いをするだけで、手を振り返すことはしなかったけど一斉にこちらを向いた男子の視線がチクチクと冷たい。




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