年上カノジョに蜜な罠
「「「………」」」
…さっきから僕らを包むものすごく重苦しい空気。
あれから誰も一言も喋らないでただ無言のまま、お弁当のおかずをひたすら口に運んでいる。
…原因は、多分。
隣で黙々と卵焼きをつついている彼女。
…瑠奈ちゃん。
ヨウと、僕。それにここに瑠璃がいてもこんな空気にはならない。
でも、今日が最初で最後って約束だし。
「そろそろ行く?」
その言葉に慌てる瑠奈ちゃん。食べるのが遅いせいかまだ半分以上お弁当が残ってしまっていた。