年上カノジョに蜜な罠
凜久センパイとごはんッ!?うらやましい~
ヨウセンパイカッコよかった?
女子たちの甲高い声が背中越に聞こえた。
瑠奈ちゃんは一体何をしたいんだろう。
あの冷たい瞳の理由は…?
ただ、なんとなく僕の事は好きじゃない気がする。
なんか、引っかかるんだ―――…
なんなんだ……?
まだ少し残っていたお昼休みの間に、瑠璃にメールを送った。
今日、昨日ヨウに貸したかさを返しに行くから。
しばらくして。
うんッ。待ってる!
凜久が好きなお菓子用意しとくねッ!
瑠璃の言葉のひとつひとつに僕の心がカラフルに彩られていく。
真っ白いキャンバスがクレヨンで塗りつぶされていくような。
色は多分――…
あのタオルに描かれた星のような、明るい色。