年上カノジョに蜜な罠
「今日はもちろん瑠璃ン家寄ってくんだろ?」
帰り道、隣を歩くヨウが僕の顔を覗き込む。
「…うん。」
チラッとその瞳を見ると、
「…げ」
片目だけを細めて明らかに嫌そうな顔をした。
…え、そんなに僕が瑠璃の家に行くの嫌?
そんな疑問はあっさりと消える。
ヨウが嫌そうな眼差しを向けている方向をおずおずと見る…と、
前方、100メートルはあるだろうか。その先にひとりで歩く瑠奈ちゃんの姿。