年上カノジョに蜜な罠


消しカスが大量に散らばった中、その中にポツンと置かれていた消しゴム。


「…んん?」



きっと書いては消して、を繰り返してたんだろう。


消しゴムを包んでいる紙が少しずり上がっていた。


まだ白い面に染み込んでいる黒い文字。


一文字の半分は紙に隠れていて分からないんだけど、

"ン"
の文字が見える。



…ドキンッ。

鼓動が早くなる。



僕の名前は凜久。


もしかして"凜"の……?





< 13 / 227 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop