年上カノジョに蜜な罠
「僕より前に瑠璃を好きになった奴がいたってことか…」
僕の知らない瑠璃を知っているその遊って男の子に妬いてしまう。
その子が好きだった瑠奈ちゃん。
友達以上に考えられなかった瑠璃は、その男の子をフッてしまったんだ。
歪んでいった――…瑠奈ちゃんの悲しみ。
ヨウが瑠璃の事を想うみたいに、大切な存在だけれどそれは"友達"であって"恋愛"の対象には、ならない。
…そんな感じなのかな。
女の子の気持ちは……
「僕には分かんないや…」
ため息混じりの小さな声は、空に吸い込まれるようにすぅっと消えていった。
そろそろ、瑠璃は家に戻って来てるかな。
瑠璃の家が見えてきた所で、いつの間にか走り出していた。