年上カノジョに蜜な罠
凜久の腕に瑠奈の腕が巻き付く。
まるで私の反応を伺うように、私の顔を見て楽しそうな表情で口元を緩める。
――嫌、嫌だよ……
凜久に触らないで……
「センパイ、今度はもっと美味しいものを作るので食べて下さいね?……卵焼き」
未だ、自分の腕を絡ませて隣に並ぶ彼女は凜久の顔を見上げていて…。
そうか、瑠奈は背が低いから―――…
凜久より背が高い私よりも彼女が方が似合う。
悲しげな表情を浮かべる瑠璃の目には、そう映ってしまっていた。